ファミリーキャンプでの照明はLEDが基本ですよね。熱くならないからテントの中でも使えるし、たしかに安全安心。LEDは必須ギアです。
とはいえ、子供の心にLED照明は残りません。
ほんとうの炎がゆらめく様子は、キャンプならではの魅力。オイルランタンは、きっと子供の思い出に光を添えてくれます。
キャンプ暦は20年、小さい頃からボーイスカウトとファミリーキャンプで、沢山のランタンに触れてきました。
この記事では、オイルランタンの正しい使用方法と、魅力をお伝えします。
記事をお読みいただき、ぜひキャンプで使ってみて下さい。
オイルランタンの燃料
オイルランタンの燃料はパラフィンオイルか灯油(白灯油)です。ホワイトガソリンや燃料用アルコールは使えません。
燃料はパラフィンオイルがおススメな理由
安全性が高い
- なんで安全なの?
パラフィンオイルは、蝋燭が溶けた状態のような燃料。揮発しずらい、引火点が高い、という特性から持ち運びが手軽です。 - 揮発しずらいって?
揮発しずらい、という事はガスがあまり発生しないという事です。万が一こぼれても、室内にガスが充満する危険性は低くなります。 - 引火点が高いって?
引火点が高いという事は、燃焼中に器具が倒れても、燃え広がるリスクが低いという事です。
もちろん、パラフィンオイルも燃料である事には変わりありません。安全性が高いとはいえ、気を付けて取り扱いましょう。
すすが出にくい
パラフィンオイルはほとんど、すすが出ません。
灯油は特に点灯や消火の時、黒っぽいすすがホヤガラスにつきます。ホヤガラスを外して拭けば簡単に掃除はできますが、手間に感じるかもしれません。
黒っぽくなったホヤの、無骨な雰囲気が好きなキャンパーさんもいますが、光量は落ちます。
ランタンの炎をクリアに見とおせる方が、より良い火育にもなります。子供と一緒のキャンプでは、パラフィンオイルをオススメします。
防虫効果
パラフィンオイルには、ハーブで防虫効果を高めた商品があります。虫は光に集まります。灯油に比べると、防虫効果のあるパラフィンオイルを使った方が、ランタン周りの虫は少ないです。
パラフィンオイルと灯油の違い
値段の違い
パラフィンオイルの値段は1リットルで1,500円程度。対して灯油は1リットルで100円ほどです。値段が10倍以上ちがいます。
灯油の場合は、一泊のキャンプでは数十円しか燃料代がかかりません。とはいえ、パラフィンオイルを一泊のキャンプで200ml使ったとしても300円程度です。
1リットルあれば、何回かキャンプに行っても無くなりません。
光量の違い
パラフィンオイルは、蝋燭の火を大きくしたような炎です。灯油は揮発するガスの勢いが加わるので、パラフィンオイルよりも明るく燃えます。
匂いの違い
パラフィンオイルに匂いは、殆どありません。灯油は石油系の、ツンと鼻につく匂いがあります。
ランタンの使い方
各部名称
正しい点火方法
①水平な台の上に置いて、燃料口キャップを回して外し、パラフィンオイルをタンクに入れます。この時、燃料を満杯に入れない様に注意します。入れすぎると炎が不安定になり、危険です。
1番最初に使う時は、パラフィンオイルを100ml入れて何時間燃焼するかを、覚えておくのをオススメします。次からどの位、入れればいいか簡単に分かります。
②15分ほど、ランタンの芯にオイルが染み込むのを待ちます。オイルが染み込んでいない芯は、すぐに燃え尽きてしまいます。
③レバー(シリンダーハンドル)を下げると、ホヤガラスが上がり、芯が露出します。
④燃料調整ハンドルを回して、芯がバーナーの台座から数mm出ている状態にし、火をつけます。
⑤レバーを上に戻し、ホヤガラスを元の位置に戻します。
⑥燃料調整ハンドルを回して、炎の高さが2㎝以内になるように調整します。
ハンドルは時計回りで火力アップ。
反時計回りで火力ダウンです!
消火方法と注意点
消化する所まで、燃料調整ハンドルを反時計回りにまわします。回し過ぎると芯が外れて、タンク内部に落ちてしまいます。反時計回りに回すのは、消火が確認できた所までにしましょう。
キャンプ場で入れた燃料は、そのまま燃やしきってタンクを空にしましょう。燃料が無くなれば、自然に消化します。余ってしまった場合は、元の保管容器に戻します。
オイルランタンは構造上、燃料が入った状態では持ち歩けません。横倒しになると簡単にもれます。燃料の入れすぎにはご注意下さい。
安全な飾り方
スノーピークというアウトドアブランドの、「パイルドライバー」というランタンスタンドを使うことをおススメします。
支柱を地面に突き刺すので、子供が足を引っ掛けて転んだり、ランタンを倒したりするリスクは少ないです。
ランタンの明るさ
ランタンの明るさは、使われている芯の太さによって決まります。8mmの芯よりも、12mmの芯を使ったランタンの方が明るいです。
ただ、太い芯の方がオイルを多く吸い上げるので、同じ燃料の量だと芯の細い方が、明かりは長持ちします。
ファミリーキャンプでは、ランタンはメイン照明には暗いです。夜に子供をトイレに連れて行くにも、少し足りない明るさです。実用的ではないかもしれませんが、サイトの雰囲気は格段に上がります。
もちろんテーブルの上を照らしたり、手元を明るくしてくれます。ランタンが乗ったテーブルのキャンプ飯は、とても美味しそうに見えますよ。
おすすめランタン
まとめ
ご紹介したオイルランタンは、ハリケーンランタンと呼ばれる形の物です。
そう呼ばれる理由は、嵐の中でも炎が消えない程、風に強いランタンだから。この形は100年以上前から、ほとんど変わらないと言われています。
構造はシンプルなので、使えばすぐに慣れます。
ほんものの炎と過ごすキャンプの夜は、それだけで特別な体験。
子供の胸に、きっといつまでも残ります。
大人気キャンプ系YouTube「タナちゃんねる」でもご紹介したランタンについて話しています。(10分5秒頃)
突撃取材して頂きました!
ぜひご覧ください。